ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡 [素粒子]
近代物理の大きな一分野である
宇宙物理学
日本人ノーベル物理学賞受賞者である小柴東大名誉教授などが有名どころでしょうか。
現在、世界の宇宙物理の解明に膨大な資料を提供し続けてきた
ハッブル宇宙望遠鏡
ですが、その設計寿命は数年前に終了し、現在はいわば”惰性”で運用されています。いつ使えなくなってもおかしくない状況。
地上の望遠鏡も、技術の進歩とともに性能を上げてきていますが、大気のない場所で撮影できるという条件は非常に有利。
望まれている新しい宇宙望遠鏡が早ければ2013年頃に打ち上げられます。その名は
ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡
超高性能宇宙望遠鏡です。
また、ハッブル望遠鏡は地球の周回軌道上で運用されていますが、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は地球と月の
ラグランジュ点
に設置されます。(細かく言えばL2のラグランジュ点)これは地球周辺に存在するごみを避けることができるだけでなく、重力場が安定しているため、位置の修正があまり必要ないという利点があります。ただ地球からの距離は
約150万km (ハッブルは約600km)
もあるため、故障した場合の有人修理が困難という問題が…
まぁできなくもないので良しなんでしょうか。技術としては「イトカワ」のような能動制御が搭載されるようです。
Newton 1月号 [素粒子]
早くも2006年1月号がでました
なんと今月号は特別付録の「ハッブル宇宙望遠鏡で撮影した画像のカレンダー」つき。豪華です!!
今月のメインテーマは”首都大地震で起こること”です。
日本はどこでも地震が起きる可能性があります。いつだって地震に対する備えをしておけば万全とはいきませんが”備えあれば憂いなし”です。
しかし、首都圏で起きた場合は少し違います。首都圏は日本の中枢機能が集中しています。さらに人口は日本全国の1割以上にも上る為、それらへの影響が大きいからなのです。実際に大地震が起きたときの影響は予測不可能だとか。そんなとき重要なのは個人の備えだそうです。みなさん、真面目に考えましょう。
Newton 1月号 トピックス
- 首都圏直撃の東京大地震
カウントダウンはすでに始まっているのか? - あざやかな星雲、躍動する銀河
世界の天体観測をリードしたNOAOの厳選ショット - はやぶさ、小惑星イトカワ観測に成功
3億キロの彼方でみた予想をこえた岩だらけの世界 - ゲノムを超える生命現象の鍵―「糖鎖」とは?
血液型からがんの転移まで関わる”細胞の顔” - 量子コンピューター その驚異の潜在能力
スパコンでも解けない問題を瞬時に解く未来のコンピューター - 機能によって形をかえる細胞たち
電顕写真で全身の細胞をめぐる - 深海の怪物ダイオウイカ
世界初の画像からなぞの生態にせまる
はやぶさの快挙 [素粒子]
地球から約3億キロ離れた場所で、世界初のミッションをこなす日本の惑星探査機「はやぶさ」が、目標としていた小惑星「イトカワ」の試料採取に成功した。…模様。
なぜかと言うと、採取したサンプルが入るカプセルを地球まで持ち帰り、実際に中をあけてみないとどれだけ入っているかわからないかららしい。
しかし、採取成功はほぼ間違いないという。
はやぶさの動きはこんな感じ
画像 : asahi.com より
20日にトライしたときは着地したものの失敗に終わってしまい、今回が2度目の着地。このあとしばらくはイトカワの撮影などを行って、12月にも帰途につく予定だそう。はやぶさは順調に動いていて、2007年6月ごろ地球に帰ってくることになっている。
実は「はやぶさ」本体は地球には着地せず、地球に再接近したとき、試料が入ったカプセルを地球に投下する。はやぶさ本体はその後、宇宙空間に飛び去ってしまうらしい。
…あぁ、なんて無情な(笑)
はやぶさ [素粒子]
地球から約2億9千万キロ離れた位置にある小惑星「イトカワ」の探査をする為に日本が打ち上げた探査機の名前です。
表面に着地すると同時に弾丸を撃ち込んで、砕け散った岩石を採取し持ち帰るのが任務。
しかし20日に着地を試みたが、どうやらトラブルで失敗した模様。現在は問題なく機能してるのでもう一度チャレンジするそうです。
ただ、着地する前に目印となるボールを投下するのですが、それが残り1つとのこと。ちなみにそのボールには世界各地から募集した人々の名前が刻まれているそうです。
遠い宇宙の彼方で…がんばれ、はやぶさ!
地球シミュレーター [素粒子]
今日、世界のスーパーコンピュータの性能ランキングが発表されました。つまり、ちょー早いパソコンの頂上決戦。
首位の座はご存知米国のIBM社製、Blue Gene / L。前回に引き続きダントツトップで、しかも前回のベンチマークスコアを大幅に更新して、約280TFLOPSとのこと。理論上のピーク性能の76%にものぼります。
さて、日本で一番早いスパコンはというと、聞いたことがある人も多いでしょう
地球シミュレータ
横浜はJAMSTEC(海洋科学技術センター※現:「海洋研究開発機構」)にあります。外観はこんな感じ↓
広すぎな気もしますが、それもそう。640台のでかいパソコンを全部接続して使っているそうです。
この地球シミュレーターの性能は約35.8TFLOPS。IBMのBlue Geneと比べるとん?少ないんじゃぁ?と思うかもしれませんが、このスパコンはついこの間(ちょうど1年前)までの約2年半もの間、世界で一番早いスパコンだったのです。
”地球シミュレータ”という名前が付いているように、地球規模の科学計算、たとえば天気予報などができます。簡単に言うと、この地球シミュレータによって、それ以前よりも天気予報の精度が10倍になったんですよ。もし同じ計算を皆さんの家にあるPCでやろうと思ったら、たとえ1日分の天気予報でさえいつ終わるのか分からない位の時間がかかります。
作ったのはNEC。携帯電話とかパソコンとか作ってる、あの会社です。実は意外に知られていない、世界で有数のスパコンメーカーだということ。
今、日本では新たなスパコンを作るプロジェクトを進行中です。目標とする性能は10PFLOPS、地球シミュレータの約250倍です。作るのはどうやら再びNEC、IBMなんてちょちょいのちょい。
ちなみに予算は総額1154億円。今の地球シミュレーターが約600億円ですから、倍近い予算です。すると、「そこまでお金をかけて開発する必要があるの?」という疑問がわく人も多いはずです。実際、ヨーロッパでは開発をやめ、米国から買っているそうです。なぜ日本は開発するのか?理由は簡単です。
アメリカのスパコンは軍事目的だから
つまり日本がアメリカから買う場合、最新の物を売ってもらえないわけなんです。良くて2,3年前の型になるそう。これでは日本の未来は不安です。科学技術の一番大事なところをアメリカに握られてしまう訳にはいかないのですよ。
そこで日本独自に開発をするわけですが、この10PFLOPSという性能はアメリカが目標とする性能の10倍にもなります。「汎用京速計算機」といって、1秒間に1京回の計算をすることができる、という意味。ぶっちぎりです◎
がんばれ日本!!
11月14日付け スパコンランキング トップ10
Top500ランキング より
- BlueGene/L - eServer Blue Gene Solution
- BGW - eServer Blue Gene Solution
- ASCI Purple - eServer pSeries p5 575 1.9 GHz
- Columbia - SGI Altix 1.5 GHz, Voltaire Infiniband
- Thunderbird - PowerEdge 1850, 3.6 GHz, Infiniband
- Red Storm Cray XT3, 2.0 GHz
- Earth-Simulator *** 現在7位!!***
- MareNostrum - JS20 Cluster, PPC 970, 2.2 GHz, Myrinet
- eServer Blue Gene Solution
- Cray XT3, 2.4 GHz
Newton 12月号 [素粒子]
今月は”太陽の一生”
地球が地球であるためになくてはならない存在である太陽。
実は様々なめぐり合わせで今の姿になっている。つまりは全て「偶然」の積み重ねで今に至っているのだけれど、太陽もあと77億年後には星としての寿命に達すると考えられている。太陽は次第に巨大化し、地球をも飲み込んでしまう。そして最終的には大爆発…。つまり人類はあと77億年後までには地球を去らなくてはならないのだ。(もちろん今考えても仕方ないけど…)
考えてみると、この広い宇宙のどこかではまさに”今”、自分たちの生まれた星をすてて新たな居住地を見つけなくてはいけない、という状況にある知的生命体がいるに違いない。いずれ地球もそうなる、って考えてみると少し切ない気がするのは自分だけでしょうか?
そのとき必要なのはエネルギーです。今地球上で核融合による発電の研究が進められていて、ITERという実験施設がヨーロッパに建設されました。水素原子核を2つくっつけてヘリウム原子核にするとき、莫大なエネルギーが放出されます。(水素1グラムで1000㌧の常温の水を沸騰させることができる)これは太陽が光っているのと同じ現象で、実現すれば地球上にある海水を使って発電できるため、ほぼエネルギーに困ることはないと言われています。
いずれにせよ去らなくてはならない地球。もちろんその前に地球を住み続けることができるように務めることが人間の義務でしょう。
Newton 12 月号トピックス
- 太陽-誕生から死へのシナリオ
過去や未来の姿はこうして予想されている! - 宇宙から見た地球の変動
地球観測衛星テラがとらえた大自然の息吹 - 高句麗の巨大遺跡
四つの王都をつくり、約800年栄えた王国 - 2018年、人類はふたたび月へ
NASAが月面有人探査計画の詳細を発表 - はやぶさ、小惑星イトカワに到着!
技術を実証しつつ行われた小惑星への道のり - 牙をもつ巨大な海獣 セイウチ
北極圏で貴重な氷上の姿をとらえた - 広島
平和への時をきざみつづける都市
Newton 11月号 買いました! [素粒子]
今月号メインは人間の”中身”
人体の器官の「起源と進化」と題し、各器官ごとに起源と他生物との比較なども交え、あまり知られていない事実なども。進化の試行錯誤の末に今の人類がいるというドラマをリアルに描いている。
個人的に興味を引かれたのは”金属ガラス”のところ。普通の金属は綺麗な結晶構造をとっているが、それがガラスのように液体状態になるというのだ。これはすごい!!同じ材質なのに性質が全然違うとのこと。ナノテク分野をはじめ、新しい装置などが開発できるのだと言う。
Newton 11月号トピックス
- 人体の器官の「起源と進化」
眼、歯、脳、肺……。その進化史には、意外な事実が続々 - ハッブル望遠鏡で見る躍動する宇宙
銀河や惑星の表情を伝える最新映像 - インドの岩窟遺跡 アジャンター
馬蹄形をなす谷につくられた岩窟 - 金属ガラスが”新金属文明”の幕を開く
プラスチック以来の夢の新材料が登場! - 猛襲!ハリケーン
「カトリーナ」が50万都市を壊滅させた - 2005年ノーベル賞有力候補一覧
注目される科学者と研究成果を一挙に紹介 - 精霊の宿るサル-シファカ
マダガスカルの森に生きる源猿類
宇宙線被爆 [素粒子]
航空機に搭乗している乗務員は、地上にいるときよりもより多くの宇宙線を浴びている。
文部科学省は、航空乗務員の宇宙線による被爆量に関して、指針を作成することとなったそうだ。
ちなみに、これらの指針は欧米ではすでに当たり前のことだそう。日本はまだまだ欧米に遅れをとる部分が多いな、と改めて思わされた。
宇宙線とは、宇宙から地球に降り注ぐ高エネルギーの放射線のことである。地球に入射した宇宙線は、大気圏内の物質と相互作用をして、崩壊。ミューオン・ニュートリノ・電子・ガンマ線・中性子などの粒子を生成する。これらは二次宇宙線と呼ばれ、このうち電子・ガンマ線・中性子がより危険な放射線である。宇宙線のエネルギーは、人間が(粒子加速器と呼ばれる装置で)作り出せる最高のエネルギーよりもはるかに高いものがあり、被爆を完全に防ぐのは不可能。
このとき生成されるニュートリノは、他の物質と相互作用をほとんどしない粒子なので検出が非常に困難。この(超新星爆発で生成された)宇宙からのニュートリノを検出し、ノーベル物理学賞に輝いたのが、東京大学名誉教授の小柴昌俊教授である。
Newton 10月号買いました! [素粒子]
今月号のテーマは、人間にとって最も身近な物質のひとつ、「水」について。
普段水に氷が浮かんでいるので、同じ物質なら液体に固体が浮かぶのは当然!と思ってしまいますが、実は違います。ほとんどの物質では、固体は液体中で沈んでしまうのです。水を含めてごくわずかな物質のみ、固体が液体に浮かぶという、いわば”奇妙”な性質があります。
このように「水」は”異常”な性質があります。調べてみると他にも様々な性質において、他の物質とはちがう、”異常”な性質だらけなのです。
しかし、この”異常であること”が地球に生命を生み出した原因でもあります。海の水も、ヒトの体液も似たような成分を含む水であることも、また、これを示唆していると言えるでしょう。
Newton 10月号 トピックス
- 水 ― 生命を育む物質
水が持つ性質と、生命とのかかわり - スペースシャトル飛行再開
野口宇宙飛行士、ディスカバリー号で宇宙へ - アスベストはどれほど危険?
他人事ではない!”静かなる時限爆弾”の恐怖 - 震度6弱以上でゆれる可能性が高いのは?
徹底解説!地震予測マップ - 銀河は 激しく進化? 静かに進化?
すばる望遠鏡がとらえた、最も深い宇宙